知らないじいちゃんが車に乗り込んできた
つい先日、
スーパーの駐車場で車を停めようとしたのですが、
前方によろよろ歩くじいちゃんが目に入り、
気をつけなきゃと思って見ていると、
じいちゃんと目が合いました。
そのじいちゃんは首にゴールドのチェーンネックレス
そして若者が被りそうな黒の帽子を被っていました。
車を止め、バックドアから荷物を取り出していると、
そのじいちゃんが車ギリギリで歩いてきたのです。
車に近っっ! と思ったのですが、
ヨロヨロ歩いていたので、身をかわしました。
すると、じいちゃんは
私の車の後部座席を覗いていたので
「あー。車でも買い換えるのかな?
だから見ているのかー」と思い、
「どうかされたんですか?」と声をかけると
私の顔を見てニコッ(いや、あれはニヤッ)と微笑み
後部座席のドアを開け
?????????? 😲😲😲
「何? 何? どうしたの?」というと、
『まぁ、いいから、いいから』と
後部座席にドカンと座りました。
すっ座っちゃったーーーー! ! ! 😱
『俺はここで座っているから気にしないで』
いやいや、気にするよーー!
「待って、待って、じいちゃん車できたの?」
『うん』
「じいちゃんの車置いている場所わからなくなったの?」
『うん』
「じゃあ、一緒に探してあげるから、どんな車?」
『わからん』
「わからないの? 困ったなー。誰かと一緒に来たの?」
『うん』
「奥さん? お子さん?」
『おばさん』
おばさんって誰やー?
辺りをウロウロ探しても、そんな感じの人もいない。
『俺はここにいるから大丈夫』
「いやいや、じいちゃん。
私もあまり時間がないのよー。
買い物してすぐ帰らなくっちゃ。」
『じゃ、買い物してくりゃいい。
俺はここで待っているから』
できましぇーーーん! ! !
よく見ると、じいちゃん。
帽子を脱いでヘッドレストにかけている。
くつろいでるしー。
ネギ2本と、魚肉ソーセージとカニカマも
袋に入っていなくてそのまま置いてある。
明らかにレジを通してなさそう。
運転席のヘッドレストに両手を絡ませ
動かないアピール。
う~~ん。困ったなー。
でも、何だか途中から面白くなりかけていました。
「まぁ、いいや。じいちゃん。
とりあえずお店の人に言って連れの人を探してもらうから
とりあえず、降りようか。」
『えーーっ』と、
子犬のような目でしぶしぶ降りてくれました。
お店の人にじいちゃんが
怒られないようにしないとなー。
じいちゃんの腕をとり
お店の入り口に入ろうとした瞬間
じいちゃんはきびすを返し
来た道を早足で戻っていった。
早っっ! ! ! 😱
えっ?? さっきのヨロヨロ歩きは??
「待って! 待って! じいちゃん
そっちじゃないよーー!」と止めると
連れの人がいたんだと思い、振り返ると
声優の野沢雅子さんが度の強い眼鏡をかけている
それっぽいおばあさんが
「おじいさん、ここにいたのー?」と
あきれた感で言っていました。
もしや、これは度々あるパターンなのね?
とりあえず、良かったーと思い
「じいちゃん、家族が見つかって良かったねー」と見ると、
80代のご老人が、やべぇ、怒られるとしゅーんと
子どものように肩を落とし、うなだれておりました。
じいちゃん、少しだけ現実逃避したかったのかもなー?
ミッション終了。
車に一旦戻ると、しっかり置き土産を残しておりました。
「じいちゃん、帽子忘れてるーー!」と
慌てて返しに行きました。
可笑しいような、ちょっと切ないような
じいちゃんが次どうくるのかな?の攻防が楽しかったです。
小さいハプニングでしたが、
現実は自分が創っているんだとわかるから
楽しめました。
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