vor.12 -レオンとサラ ②-
5歳のサラの感情が、ゆっくりと今の私に流れてきました。
レオン大好き ! ! !
とっても優しい・・・
大好き ! ! ! !
( サラはとてもレオンのことが好きなんだなーー サラのピュアな気持ちを可愛く感じます・・・)
彼は、サラにとって特別な存在のようです・・・
今日は特別な日で、年に一回の牛祭りです。
二人はとてもワクワクしててます・・・
向こうの道から たくさんの綺麗な飾りをつけた牛の行列が歩いてきました。
ガラーン・・・ ガラーン・・・ ガラーン・・・
牛の首につけてある鈴の音が聞こえてきます。
母親の言いつけどおり、道には出ないで柵の向こう側から二人で見ています。
牛の周りには男の人たちがついています。
彼らは棒を持って、はみ出しそうな牛をたたきます・・・
牛の行列は 後から後からやってきます。
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現在のスイス、フリプール州南部のグリュイエール地方の「シャルメ 村」のお祭りの様子です。
サラの見た光景とほぼ一緒でした。
サラのいた時代は 牛の背中にカラフルな布がかかっていました。
現在は皮のようですね・・
画像は 「スイス雑学口座」 からお借りしました
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話を前世体験へ戻します。
次の場面では 二人とも 10代後半の年齢でした。
またあの木の下で座っています・・・
よくそこで彼と話をしています。
彼は、いろんな本を読んで、いろんなことを知っています。
私は彼を尊敬しています。
彼はよくこう言いました・・・・「もっと違う世界を見たいんだ」
私は、彼はいつかこの場所を離れていくんだろうな・・・と感じていました。
彼の気持ちを尊重したいと思いながら、彼と一時でも離れたくないと思っていました。
それからしばらくして、彼は「船乗りになる」と言ってきました。
私はついに来たかという気持ちでした。
彼の顔を見ると、自信に満ち溢れていました。
「止めることはできない」 と悟りました。
その当時の船乗りになるということは、お金を稼ぐチャンスであり、若者の憧れでした。
けれど、過酷な労働や、いろんな病 (流行り病)にもなりやすく、命を落とす者も多かったのです。
彼は私の性格をよく知っていました。
もう発つ準備をしています。 私は直前に聞かされました。
先に言うと、私が反対してくるかもしれない、反対されれば自分の気持ちも整理できなくなってしまうかもしれない。
彼はそう思ったようです。
( もう ! ! ! ギリギリで言うなんてレオンずるいなあーー ! ! ! 体験中に私は少し怒っていました )
私も彼の性格をよく知っていました。
もしかしたら 直前で言われるかもしれないと、なんとなく感じていました。
彼は自分の人生で必要だと思うことは必ずやる・・・
船乗りは彼の人生で必要なものなんだ・・・もう諦めるしかなかったのです。
彼は 「必ず戻ってくるから待っていて」 と最後に言い、村を降りていきました。
彼の姿を見送りながら、このときのサラの感情は複雑に感じられました。
頑張ってやり遂げてほしいという願いと、生きて戻ってくるかわからない不安と
自分が反対できなかった怒りと、行ってしまった寂しさでグチャグチャになりました。
泣き出したいけど、泣けない・・・・
それを見たら、彼が心残りになるかもしれない・・・私は平静を装いました。
平然とした顔でサラは手を振っていました。
( サラの複雑な感情で胸が苦しくなりました・・・ せつなくもなりました )
自分の取り乱したみっともない姿を見せるのが嫌だったし、それを見て相手に心配をさせたくないと思ったと思います。
( 今の私にも似たようなことがあるかも・・・?そう感じました )
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